森村誠一の『人間の証明』
子供の頃の記憶の中に、
「母さん、あの帽子どこへ行ったんでしょうね」というフレーズと音楽とともに
麦わら帽子が落ちていくシーンがやたら印象的なCMを思い出す。
で、映画はみてないので、どんな話か知らなかった。
今回ドラマでやるということで、ドラマを見てるんだけど、先が気になって本を読みました。
内容的にはそんな複雑なミステリーというわけではなかった。
「─人間の心が残っているか賭けてみる」
人間の心の部分に訴えた時、人としての心があるのなら、
しらをきれないだろう、そうあって欲しい、という主人公の思いとともに
最後に犯人とのやりとりが山場となって描かれている。
この部分は映像の方が訴えてくるものがあるだろうなあと感じた。
映画では松田優作が、ドラマでは竹野内豊が演じる主人公が、
子供の頃の傷から人間を信じられなく生きてきた。
そんな主人公が、最後に犯人に求めたものは人間としの心に訴える手段。
人間としての心が残っている事を信じたかった。
人間としの心=証明とは─?
人を信じられなくなってても、どこかでやっぱり人としの部分を残してる事を求めているんだよね。。
人を傷つけてしまった人にも、残ってると信じたいから、
そうであって欲しいから、人は人を許してあげられるのかな。
人を信じてなかった主人公がその部分を犯人に確かめて、人を信じたかった主人公の姿がなんかよかったな。
松田優作版がみたくなりました。
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森村誠一「人間の証明」