─今までは本の中の出来事だと思えたかもしれないけど、今の時代は本の中の事以上な事が外の世界ではおきていたりする。
弱くて傷ついたものでも生きていていいんだよ・・・と言われたような読後感だった「永遠の仔」。
私が「永遠の仔」を手にとった時期、つらい事があって将来に未来をみいだせなかった。何をする気にもならなくて、例え何をしても、もう戻りたいところに戻れない・・・といったむなしさがあって、ある意味人生を放棄していたとき。
一般的な幸せな人じゃないと生きにくく感じてた時、「永遠の仔」で背中を押された気がした。
この本は傷ついた人からの目線の本だった。号泣した事を思い出す。
(新作?改定版だからどっちになるんだろう。)『家族狩り』
これは傷ついた側、傷つける側、両方からの目線の話。
傷つける側も傷をおっている・・・そんなどうしようもない悲しい連鎖が全体をおおっている。
じゃあ傷ついたから他の人を傷つけてもいいのか。そんなことはないことはわかっている。
傷つけたものの事情を知れば知るほど、やりきれなくなる。
でもこの本の最後に希望がみえる気がする。
傷つけられた人達が、他の傷ついた人達のために何かしようと行動にうつす姿がある。
他人のためだけでなく、それは傷ついた自分のためでもあって、自分を救う行為が他人をも手助けできれば、それはすばらしいことなのだなあと思った。
私も常日頃から強くありたいと思っている。
人を傷つけてしまう時がある。
自分がその人に傷つけられたりして、「私は傷ついたんだよ〜」と、相手にわかって欲しくて、それが心に余裕がないと、相手を傷つけるかたちでわかってもらおうとしてしまう時がある。
そんな時、ほんと自己嫌悪。でも自分だけがまんする一方もやだったりする。
それをがまんと感じてしまう事自体が、私はまだまだだめなんだよね…
いつか、いつか・・・全部受け止められるような人になれればなあ。
人に何を言われてもゆるがない自分をもてて、人を傷つけない強さを持ちたい。
理想だけどね・・・
※注意 / 私の場合、あまりあらすじを書かない時が多です。どっちかというと、それを読んでどう感じたかを書いてくことが多いので、内容が詳しく知りたい方はAmazonのリンクでレビューみてくださいね。
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■天童荒太 『永遠の仔』
■天童荒太 『家族狩り』