今大会から開催国が努めることとなった開幕戦、ドイツxコスタリカ。
キャプテン・バラックが怪我で欠場、今回の代表はあまり。。。と国民自体が期待薄なドイツ代表ですが、大声援をバックに、4-2とコスタリカから勝利をあげました。
何かと身辺が騒がしいバラック。それは自国のリーグからプレミアリーグ、チェルシーへの移籍が祖国を裏切った。。。と非難されてしまったから。
W杯ってほんといろいろなそれぞれの物語が存在してしまう大会なんだろう。。。
録画していたNHKのサッカー特番をみました。。
母国の期待を背負った3人のサッカー選手をとりあげていた。。
●バラック(ドイツ代表)
バラックは旧東ドイツ出身からの初の代表キャプテン。
そして経済的にはいまだ東西の差が激しくまずしい東ドイツに自分の原点はあると語る。。
2002年日韓決勝でもバラックがでていたら、何かが変わってたかもしれない。。(カード累積で欠場)
開催国ドイツがまず1勝。いろんな思いを抱えながらキャプテン・バラックがひっぱるドイツはどこまでいけるのだろうか。。
●シェフチェンコ(ウクライナ代表)
ロシアから独立したウクライナ。ロシアからの圧政から解放されたという国として喜ばしい事が、サッカーにとっては大量の優秀な選手流出のきっかけとなってしまった。
独立したばかりのウクライナにはアメリカ大会予選の参加が認められなかった。選手は大会出場を夢見てロシアへ流出したそうです。
そしてシェフチェンコは、98年、02年と独立しても未だ苦しい生活をしている母国の夢と期待を背負って、ウクライナ代表として、チームを引っぱってきたけど、プレーオフで敗れてきた。
その間、個人としては、最優秀選手と認められるまでとなっていた、でもW杯出場を果たせず。
そして、今大会ウクライナは初出場を勝ちとった。母国の夢を一身に背負ってW杯のピッチにたつ。。
それを目前とし靭帯損傷、という怪我という不運がふりかかってしまった彼は、それでも
「12年かけて手に入れたW杯、失うわけにはいかない。」と話していたそうです。
その念願の大会のピッチにたてそうなシェフチェンコ。世界最高のストライカーの活躍が楽しみです。
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帰ってきた!シェフチェンコ!ウクライナは3—0快勝
他国のリーグでプレイする彼もまた、ウクライナとの関係を持ち続けているそうです。
母国の養護施設を支援し、子供達のサッカー大会を開いたりして、サッカーで母国とつながりをもち支援し続けているそうです。
■アクワ(アンゴラ代表)
アフリカから初出場のアンゴラ代表キャプテンアクワ選手。
40年続いたという内戦で、生活が苦しいアンゴラ。内戦さなか、子供の頃はボールがなく、ピニール袋にものをつめ、それを裸足で蹴ってサッカーをしていたという。一緒にプレイしていた友人は17才で徴兵され、兵役で怪我をしサッカープレイヤーという夢をたたれてしまった。4つ年下のアクワは17才の時停戦となった。2人の運命をわけた戦争。
内戦後のW杯予選を戦えるということは戦争がないということでもある。。
内戦であれはててしまった中生きる国民の希望と夢を、友人の夢と共に予選を勝ち抜き、初出場を決める。
ナイジェリアと勝ち点が並んでいた予選の最終戦。得点できずにいた前半終了のハーフタイムで監督はアクワに、「お前が決めろ。。。。。」と話したそうです。
後半前にピッチにでてくるアクワが自分を励ますように、サッカーの神様に祈りを捧げるかのようにしてでてくるところが映像に映されていました。
そして、その期待にこたえ、ゴールを決めたアクワ選手。
アンゴラの人達がアクワを「アンゴラの宝物だよ。。。」と。
ボール1つをめぐってのスポーツが、国民に夢や希望を与える事もできる。。歴史ある大会だからこそ、いろんな物語が存在してきた大会。
国や選手達の背景やW杯への思いを知った上で試合をみると、よりW杯はおもしろい。